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中小企業省力化投資補助金 カタログ型と一般型の違い

中小企業省力化投資補助金には、事務局のカタログに登録された汎用製品を販売事業者と共同で申請するカタログ注文型と、自社の現場に合わせた設備やシステムを事業計画の審査を経て導入する一般型があります。従業員数ごとの補助上限、補助率、賃上げ要件、対象製品の例、公募スケジュールを比べます。

制度の目的

中小企業省力化投資補助金は、人手不足の状態にある中小企業等が、省力化につながる設備やシステムを導入する費用の一部を補助する制度です。中小企業基盤整備機構が事務局で、付加価値額や生産性の向上を通じて賃上げにつなげることを目的に掲げています。類型は「カタログ注文型」と「一般型」の2つで、投資の内容、申請の方法、上限額が大きく違います。

カタログ注文型

カタログ注文型は、事務局の製品カタログに登録された省力化製品の中から選び、その製品の販売事業者と共同で申請する方式です。対象経費は製品本体価格と導入に要する費用で、交付申請は随時受け付けています。申請書類が簡便で、採択がそのまま交付決定になるため、導入までの時間が短いのが特徴です。

補助率は1/2以下で、上限は従業員数で決まります。2026年3月19日の制度改定後は、従業員5名以下が200万円、6〜20名が500万円、21名以上が1,000万円です。事業計画で定めた賃上げ目標(事業場内最低賃金を3.0%以上または45円以上引き上げ、かつ給与支給総額を6%以上増やす)を達成した場合は、それぞれ300万円、750万円、1,500万円に上限が上がります。基本要件として、補助事業終了後3年間で労働生産性(付加価値額÷従業員数)を年平均3.0%以上向上させる計画が必要で、正当な理由なく賃上げ目標を達成できなかった場合は補助額が減額されます。

カタログの製品は業種別に整理されています。製造業向けの自動ワーク交換装置付きマシニングセンタ、アーク溶接ロボット、AI外観検査用画像処理システム、物流向けの無人フォークリフトやパレタイズロボット、飲食向けの自動フライヤーや業務用自動食器類洗浄機、クリーニング・宿泊向けのリネン類畳み機、建設向けの墨出しロボットや測量用ドローン、小売向けの電子棚札システムなど、2026年10月時点で多くのカテゴリが登録され、随時追加されています。すでに持っている製品と同じカテゴリの製品への置き換えも申請できます。

一般型

一般型は、カタログにない設備や、自社の現場に合わせてオーダーメイドで組むシステムを対象にします。事業計画書を提出して審査を受け、採択後に交付申請を経て交付決定となるため、審査には時間がかかります。中小企業庁の解説では審査に3か月程度を見込み、必要に応じてオンラインの口頭審査があるとされています。公募回制で、第8回は2026年10月16日17時に締め切られ、第9回は11月上旬に公募開始、12月上旬に申請受付開始、12月下旬に締切の予定です。

補助上限は、従業員5人以下が750万円、6〜20人が1,500万円、21〜50人が3,000万円、51〜100人が5,000万円、101人以上が8,000万円です。大幅賃上げ特例の適用時はそれぞれ1,000万円、2,000万円、4,000万円、6,500万円、1億円に上がります。補助率は中小企業が1/2、小規模企業者・小規模事業者と再生事業者が2/3で、最低賃金引上げ特例に該当する中小企業も2/3になります。

基本要件は、労働生産性の年平均成長率4%以上、1人当たり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上とすること、従業員21名以上の事業者は一般事業主行動計画の公表です。大幅賃上げ特例は、1人当たり給与支給総額6.0%以上、事業場内最低賃金+50円以上が条件で、未達の場合は上限引上げ分の返還を求められます。中小企業庁の解説によると、第8回公募からは補助事業完了前の「足下の賃上げ」も評価され、直近の1人当たり給与支給総額の伸びが物価上昇率を下回ると審査上不利になります。

どちらを選ぶか

導入したい製品がカタログにあり、上限内に収まるならカタログ注文型です。申請は販売事業者が支援し、事業計画書の負担も小さく、交付決定までが速いためです。カタログにない設備、複数の設備とシステムを組み合わせる投資、1,000万円を超える投資は一般型になります。一般型は事業計画の質が採否を分けるので、計画の書き方は採択される事業計画の書き方を参照してください。

どちらの類型でも、交付決定前に購入した製品や発生した費用は対象外です。申請にはGビズIDプライムが必要で、取得に時間がかかるため、事務局も早めの取得を呼びかけています。取得の手順はGビズIDプライムの取得手順と所要期間にまとめています。販売事業者が申請を支援する場合でも、GビズIDの取得と申請の提出は事業者自身が行います。

出典

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最終更新: 2026-10-24 / 監修: 飛田 宏紀(ITコーディネータ)